朝は立っていた髪が、昼にはぺたんとしている

髪が寝てしまう原因は、毛そのものの硬さと、根元の立ち上がりの二つに分けて考えると整理できます。

朝、ドライヤーで整えたときはふんわりしていた。それが昼過ぎには頭頂部が平らになり、分け目がくっきり割れている。帽子を脱いだあとは元に戻らない。こうした変化を、多くの方は「年齢のせい」「髪が弱った」とひとまとめに受け止めています。

けれども、髪が寝る理由はひとつではありません。毛そのものが柔らかく、自分の重さを支えられない場合。毛は十分に硬いのに、根元が頭皮に沿って寝た向きで固定されている場合。皮脂や整髪料の重さで、根元が押しつぶされている場合。原因が違えば、対策も変わります。

髪のコシやハリの低下を血流と結びつけて考える方も増えています。血流は確かに髪と関係しますが、関わるのは一部分です。どこまでが血流の話で、どこからが別の話なのかを分けることが、解決への近道になります。

髪のコシは、太さと内部構造と水分で決まる

1本の髪のコシを最も強く左右するのは太さで、次に髪の内部構造と水分量が関わります。

髪の曲げにくさは、直径の4乗に比例します。直径が1割細くなるだけで、曲げにくさはおよそ3割落ちます。わずかな太さの違いが、根元で立つか寝るかの差として表れるのはこのためです。

髪の内部は、外側を覆うキューティクルと、その内側でケラチンというたんぱく質の繊維が束になったコルテックスでできています。コシを支えているのは主にコルテックスです。ブリーチやカラー、高温のアイロンを繰り返すと、この繊維の構造が傷み、同じ太さでもしなやかさを失った柔らかい毛になります。

水分も影響します。髪の中には、水に触れると切れ、乾くとつながり直す水素結合という結びつきがあります。湿気の多い日に髪がへたりやすいのは、空気中の水分でこの結合が緩むためです。逆に言えば、髪は乾いた瞬間の形で固定されます。濡れた髪を寝かせたまま自然乾燥させると、根元は寝た向きのまま固まります。

根元の立ち上がりには、ほかにも条件が重なります。毛が長くなるほど重さで倒れやすくなります。頭皮の皮脂が根元に残ると、細い毛ほど重みでつぶれます。コンディショナーやトリートメントが根元に付いたままでも、同じことが起こります。毎日同じ位置で分けていると、その方向への癖が強くなります。

血流が変えられるのは、今ある髪ではなく、これから生える髪

血流は、すでに伸びている髪のコシを変えることはできず、これから生えてくる髪の太さに関わります。

頭皮から外に出ている髪は、すでに細胞としての活動を終えたケラチンの束です。血液が届くのは頭皮の中にある毛包までで、伸びた髪そのものには届きません。今日の髪が寝ているのを、今日の血流で立たせることはできません。

血流が関わるのは、毛包の底で髪をつくっている細胞の活動です。髪をつくる細胞は分裂がさかんで、多くの酸素と栄養を必要とします。髪が細くなっていく毛包では、そのまわりの毛細血管が減っていることが確認されています。ただし、血流の低下が細くなる原因なのか、毛包が小さくなった結果なのかは、まだ明確に分かっていません。

髪が細くなる主な原因は、男性ホルモンに対する体質的な感受性と加齢です。毛包が少しずつ小さくなるこの変化は、毛包のミニチュア化と呼ばれます。血流は、この流れを後押しする要因のひとつと考えるのが妥当です。

自分の髪がどちらのタイプかは、次の3つで見当がつきます。

髪を濡らして根元から逆方向に乾かし直すと、すぐにふんわり立ち上がる
夕方より朝のほうが明らかにボリュームがあり、洗髪後はいったん回復する
後頭部と頭頂部の毛をつまむと、頭頂部の毛だけが明らかに細く柔らかい

最初の2つに当てはまる場合は、乾かし方や皮脂、整髪料など、根元の条件が主な原因と考えられます。3つ目に当てはまる場合は、毛そのものが細くなっている可能性があり、血流を含めた頭皮の環境と、毛包の変化に目を向ける必要があります。

今日の髪と、数か月後の髪を分けて整える

対策は、今ある髪の立ち上がりを整えることと、これから生える髪の環境を整えることを、別々に考えて進めます。

今日の髪に対しては、乾かし方の見直しが最も効果的です。タオルで水気をよく取ったあと、根元から先に乾かします。分け目と反対方向へ根元を起こすように温風を当て、乾いたら冷風で数秒冷やすと、立ち上がった形で固定されやすくなります。コンディショナーやトリートメントは毛先を中心に付け、根元には付けないようにします。シャンプーでは指の腹で頭皮を洗い、すすぎを十分に行います。分け目をときどき変えることも、根元の寝癖を防ぐ助けになります。

これから生える髪に対しては、睡眠と生活リズムを整えること、たんぱく質や鉄、亜鉛を食事から不足なく摂ること、ブリーチや高温のアイロンを控えることが基本になります。頭皮をやさしくほぐす習慣は、頭皮の硬さをゆるめる手段として取り入れやすい方法です。

Re-Aneでは、毛の太さのばらつきと分布、頭皮の硬さと動き、頸部と肩の緊張、睡眠の状態を確認します。そのうえで頭皮への刺鍼を中心とした育毛鍼により、頭皮の血流の改善と、緊張の強い筋の過剰な興奮を鎮めることを目指します。髪が伸びる速さは1か月におよそ1cmです。新しく生えた毛が見た目のボリュームに関わるまでには時間がかかるため、変化は数か月単位で確認していきます。ホルモンが関わる進行を鍼灸で止めることはできないため、医療機関での治療が必要な方には受診を優先していただきます。

次の場合は、まず皮膚科を受診してください。数か月のうちに急に髪が細くなった、円形に抜けた部分がある、抜け毛が急に増えた、頭皮に赤みやかゆみ、痛みが続く。

品川区上大崎、目黒駅から徒歩4分のRe-Aneでは、火曜と水曜に育毛専門スタッフが育毛鍼灸を担当しています。目黒駅や品川区で育毛鍼灸を検討している方、髪のコシやボリュームの変化が気になり始めた方は、ご相談ください。

これから生える髪の環境を頭皮の血流から整えたい方へ

育毛鍼(薄毛・髪質改善)

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■ この記事を書いた人

榎園 高一郎(えのきぞの こういちろう)
鍼灸整体院 Re-Ane 院長

【国家資格】
鍼灸師/あん摩マッサージ指圧師

【関連資格】
JCR登録カイロプラクター/NESTA-PFT/登録販売者/毛髪診断士

歯科法人が運営する鍼灸マッサージ院で歯科医師と連携し、顎関節症と食いしばりを多数担当。訪問マッサージや姿勢矯正専門院での臨床を経てRe-Aneを開院。自身も長年の腰痛に悩んだ経験から、痛みは患部だけの問題ではないという考えに至る。

現在は顎関節症と食いしばり、慢性腰痛、坐骨神経痛、発毛促進を目的とした育毛施術を専門としている。

鍼灸整体院 Re-Ane
東京都品川区上大崎2-18-25 目黒三田フラワーマンション604
目黒駅から徒歩4分/完全予約制

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