分け目ではなく、全体が薄くなっている

どこがどう薄くなっているか。ここで背景が分かれます。

生え際が後退する、頭頂部が目立ってくる。この形で進むのは男性型脱毛症の典型です。一方、頭全体のボリュームが一様に落ちていく場合は、別の要因を考える必要があります。

そのときに確認する価値があるのが甲状腺です。喉仏の下あたりにある小さな臓器で、全身の代謝を調節するホルモンを出しています。このホルモンは髪をつくる細胞に直接関わっており、多すぎても少なすぎても抜け毛の原因になります。

目黒の当院でも、髪の変化と同時に、疲れが抜けない、寒さや暑さの感じ方が変わった、体重が意図せず動いた、といった話が出てくることがあります。

甲状腺ホルモンは毛包の働きを直接左右する

理由は単純で、毛包の細胞にこのホルモンを受け取る仕組みが備わっているためです。

毛をつくっているのは、体内でも分裂の速い細胞です。分裂が速いぶん、代謝の調節を受ける度合いも大きくなります。全身の代謝を司るホルモンの影響が、そのまま髪をつくる現場に届きます。

関わるのは、毛が伸び続ける成長期の長さです。成長期が保たれていれば、毛は太く長く育ちます。ここが短くなると、太くなる前に成長が止まり、休止期へ移って抜け落ちます。

特徴は、頭全体で同じことが起こる点です。分け目だけが目立つのではなく、全体の密度が落ちていきます。男性型脱毛症と見た目が違うのはこのためです。

もう一つ、時間差があります。休止期は3か月ほど続くため、甲状腺の状態が変わってから抜け毛として自覚されるまでに2、3か月かかります。体調の変化と抜け毛の時期が一致しないのは、これが理由です。治療を始めてから髪が戻り始めるまでにも、同じだけの時間がかかります。

機能亢進でも機能低下でも起こる

働きが高すぎる状態を機能亢進症、低すぎる状態を機能低下症と呼びます。正反対ですが、どちらでも髪は抜けます。

機能低下症では代謝が落ち、髪をつくる働きも鈍ります。髪質は乾いてぱさつき、太いのにもろく切れやすくなることがあります。眉毛の外側が薄くなることも知られています。髪以外では、寒さに弱い、疲れやすい、むくむ、体重が増える、便通が滞る。進行がゆるやかなため、年齢のせいだと考えて見過ごされやすい面があります。

機能亢進症では代謝が過剰に速くなります。毛の周期も速く回り、成長期を十分に保てないまま次へ進んでしまうと考えられます。髪質は細く柔らかくなり、低下症とは逆の変化が現れます。髪以外では、動悸、汗をかきやすい、暑さに弱い、手の震え、食べているのに体重が減る、眠れない。

もう一点。甲状腺の疾患の多くは自己免疫が関わります。同じく自己免疫が関わる円形脱毛症を併せ持つ方もいます。丸く抜ける脱毛が出ている場合は、甲状腺の状態もあわせて確認する意味があります。

女性では、出産後に甲状腺の働きが一時的に乱れることがあります。産後の抜け毛として説明されているものの中に、この要因が含まれている場合があります。

血液検査で確かめる。鍼灸にできること

甲状腺の状態は血液検査で分かります。推測ではなく数値で確かめられる点が重要です。

全体的に薄くなっている、髪質が明らかに変わった、髪以外にも体調の変化がある。この組み合わせがあるなら、内科や内分泌の専門機関で相談してください。健康診断の項目に入っていないことも多いため、こちらから申し出る必要があります。

甲状腺の働きそのものを鍼灸で正常化することはできません。背景に甲状腺の問題があるなら、そちらの治療が先です。原因が残ったまま頭皮への施術だけを続けても、期待した変化は得られにくくなります。

そのうえで、治療と並行するなら整えられる部分があります。

毛包が再び毛をつくり始めるとき、材料は血液から届きます。頭部を養う血管は頸部を通って上がってくるため、首肩の緊張が強ければ供給の条件は整いません。眠りが浅い日が続けば、回復に使われる時間も削られます。甲状腺の状態が整っても、この条件が悪いままでは戻り方に差が出ると考えています。

甲状腺の不調では、動悸や不眠、倦怠感を伴うことも多くあります。これらに対する鍼灸の関わりは、反応がみられることがあるという水準にとどめておくべきですが、治療と並行して緊張をほどく時間を持つことには意味があります。

首の前に腫れやしこりがある、飲み込みにくい、動悸や手の震えが続く、思い当たらない体重の変化がある。こうした場合は医療機関での確認を最優先してください。

全体的に薄くなっていて、体調の変化も重なっている。その状態で育毛のケアだけを続けているなら、一度確認しておく価値があります。鍼灸整体院 Re-Aneは目黒駅から徒歩4分、完全予約制です。育毛施術については、火曜と水曜に専門スタッフが対応しています。

発毛促進を目的とした育毛施術について、詳しくはこちらをご覧ください。

育毛鍼(薄毛・髪質改善)

首や肩のこりが慢性化している方は、こちらも参考になります。

首こり・首の痛み

眠りが浅い日が続いている方はこちらをご覧ください。

不眠症

疲れが抜けにくい状態が続いている方はこちらをご覧ください。

自律神経の乱れ

実際に通われた方の経過は、改善事例のページに掲載しています。

お客様の声

 

■ この記事を書いた人

榎園 高一郎
鍼灸整体院 Re-Ane 院長

【国家資格】
はり師/きゅう師/あん摩マッサージ指圧師

【関連資格】
JCR登録カイロプラクター/NESTA-PFT/医薬品登録販売者/毛髪診断士

鍼灸・整体の臨床に20年間携わり、歯科医師との連携による顎関節症・食いしばりへの施術、訪問マッサージ、姿勢・動作改善などを経験。現在は顎関節症、慢性腰痛、坐骨神経痛、発毛促進を目的とした育毛施術を中心に行っている。

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院長紹介


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