「一度は楽になったのに、坐骨神経痛がまた出てきた」。そう話される方は、少なくありません。施術を受けた直後や、薬を飲んでいる間は落ち着く。けれど、しばらくするとまた同じ痛みやしびれが戻ってくる。この繰り返しに、疲れてしまっている方も多いのではないでしょうか。
今日は、坐骨神経痛がぶり返す理由を、少し違う角度から考えてみます。
はじめに、大切なことをお伝えします。坐骨神経痛は、病名ではありません。臀部から太もも、ふくらはぎ、足先にかけて、坐骨神経の走行に沿って出る痛みやしびれの「状態」を指す言葉です。
その奥にある原因は、人によって違います。椎間板や脊柱管などの構造的な問題が背景にあることもあれば、臀部や腰まわりの筋肉の過緊張が、神経を刺激していることもあります。カクッと足に力が入らない、排尿・排便に異常が出るといった場合は、神経そのものへの強い圧迫が考えられ、まず整形外科での対応が必要です。
今日お話しするのは、このうち、筋肉や姿勢、動作が関わるタイプです。繰り返しやすいのも、多くはこのタイプです。

繰り返す方に共通して、見落とされがちな点があります。施術で筋肉の緊張がゆるみ、神経への刺激が減って症状が引いても、その緊張を生んでいた日常の動作や姿勢の習慣は、何も変わっていないということです。
痛みという結果は取れた。けれど、それを生み出していた原因は、そのまま残っている。だから、また同じ場所に、同じ負担がかかり、同じように緊張し、痛みが戻ってくる。ぶり返しとは、多くの場合、この繰り返しです。
では、痛みを生んでいる動作や姿勢とは、具体的に何でしょうか。
一つは、座り方です。長時間、腰を丸めて座り続ける。この姿勢は、立っているときよりも腰への負担が大きいことが分かっています。デスクワークが中心の方は、一日の大半を、この負担の中で過ごしていることになります。
良い施術を受けても、翌日からまた同じ座り方に戻れば、腰や臀部には再び同じ負担が積み上がっていきます。
もう一つは、体の使い方の癖です。腰を丸めたまま重い物を持ち上げる。いつも片側に体重をかけて立つ。片脚に重心を預けて座る。
こうした無意識の癖は、体の一部に負担を集中させます。自分では気づきにくいぶん、長く続きやすいのが厄介なところです。
坐骨神経痛は臀部や脚に出ますが、その負担の出どころは、必ずしもそこだとは限りません。
お腹や背中の深い部分にある、体幹を支える筋肉がうまく働いていないと、腰や臀部の一部だけで体を支えることになります。すると、その一点に負担が集まります。
足裏の使い方や歩き方に崩れがあると、その影響は足首、膝、股関節を経由して、上流の腰や臀部にまで及ぶことがあります。痛む場所だけを見ていても、ぶり返しの理由までは見えてこないのです。
念のためお伝えすると、つらいときに痛む場所をゆるめること自体は、悪いことではありません。強い痛みがあれば、まずそれを和らげることは必要です。
ただ、そこで終わってしまうと、対処のたびに一時的に楽になっては、また戻る、という繰り返しから抜け出せません。楽になることと、戻らなくなることは、分けて考える必要があります。ぶり返しを止めたいなら、痛む場所だけでなく、その負担がどこから来ているのかに、目を向けることが欠かせません。
担を集めているのかを見極めて、痛みを生んでいる動作そのものを見直していきます。
目指しているのは、その場しのぎではなく、繰り返しから抜け出すことです。
なお、強いしびれが続く、足に力が入らない、足首やつま先が思うように動かない、排尿・排便に異常が出る、といった場合は、まず整形外科での対応が必要です。必要な見極めをしたうえで体の使い方を見直すことが、遠回りのようで一番の近道だと考えています。
鍼灸整体院 Re-Aneは、目黒駅から徒歩4分、品川区上大崎にあります。慢性的な痛みや不調に対して、痛む場所だけでなく、神経・筋肉・関節・呼吸・姿勢・歩行まで確認しながら施術しています。
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Q. 坐骨神経痛は、なぜ繰り返すのですか?
A. 施術や薬で症状が引いても、その痛みを生んでいた姿勢や動作の習慣が残っていると、腰や臀部に同じ負担がかかり続け、再びぶり返しやすくなります。痛む場所だけでなく、負担を生む体の使い方を見直すことが、繰り返しを防ぐうえで大切です。
Q. どんな坐骨神経痛でも、施術で楽になりますか?
A. いいえ。筋肉や姿勢、動作が関わるタイプであれば、緊張をゆるめ、負担のかかり方を見直すことで楽になることがあります。ただし、強い麻痺やしびれ、排尿・排便の異常をともなう場合は、関節や神経そのものの問題が考えられるため、まず整形外科での対応が必要です。