腰だけ治してもぶり返すのは、呼吸で体を支える力が抜けているからかもしれません

腰が痛い。マッサージや整体で一度は楽になる。でも、しばらくするとまたぶり返す。この繰り返しに心当たりのある方に、腰そのものから少し離れて、見てほしい場所があります。肋骨の下、みぞおちのあたりです。仰向けに寝たとき、あるいは立ったとき、肋骨の下のふちが、前にぽこっと開いて突き出ていませんか。

肋骨の下が開く「リブフレア」

この、下のほうの肋骨が前に開いて突き出た状態を、リブフレアと呼びます。病気ではなく、肋骨の位置のくせ、姿勢のパターンのひとつです。ただ、これが腰痛と深く関わっていることがあります。

なぜ肋骨の開きが腰に関係するのか。カギは、その内側にある横隔膜という筋肉です。

横隔膜は、呼吸だけの筋肉ではない

横隔膜は、肋骨の下あたりにドーム状に広がる、呼吸の主役の筋肉です。息を吸うと下がり、吐くと上がる。でも、横隔膜の仕事は、呼吸だけではありません。

正常な横隔膜は、息を吸って下がるときに、お腹の中の圧(腹圧)を高めます。この腹圧が、お腹側の腹横筋、底の骨盤底筋、背中側の筋肉を連動させて、体を内側から支える「天然のコルセット」をつくります。横隔膜は、呼吸をしながら、同時に体幹を安定させる土台でもあるのです。

リブフレアがあると、横隔膜が働けない

ところが、肋骨が前に開いて固まったリブフレアの状態だと、横隔膜が本来の向きで働けません。横隔膜と、その下にある骨盤底筋が、うまく向き合えなくなる。すると、お腹の中の圧がうまく高まらず、体を内側から支える力が抜けてしまいます。呼吸も、浅い胸の呼吸になりがちです。

体の中心の支えが抜けると、体はどこかでその不安定さを補わなければなりません。その代償を引き受けるのが、腰です。

腰が、代わりに支え続ける

腹圧という内側からの支えが足りない分、腰の筋肉や関節が、体を支える仕事を肩代わりします。さらに、肋骨が前に開くと、つり合いを取るように腰が反りやすくなる(反り腰)。反った腰の後ろ側の関節や筋肉には、慢性的に圧迫とストレスがかかり続けます。

これが、腰痛が定着し、ぶり返す仕組みのひとつです。腰そのものは、いわば被害者で、本当の出どころは、肋骨の開きと、抜けてしまった腹圧にある。だから、腰だけをほぐしても、肋骨と呼吸が変わらなければ、腰はまた同じように支え続け、痛みが戻ってきます。

腰の前に、呼吸と肋骨を見直す

腰痛を繰り返すとき、腰を強く揉む、腰を反らすストレッチをする、という対処に向かいがちです。でも、リブフレアが背景にある場合、腰を反らす方向の動きは、かえって肋骨の開きと腰の反りを強めてしまうことがあります。

大切なのは、開いた肋骨を、呼吸で締められるようにすること。息を吐くときに、肋骨が内側・下に閉じる感覚を取り戻す。横隔膜が本来の位置で働けるようになると、腹圧が安定し、腰が肩代わりしていた支えの仕事を、体の中心に返すことができます。

Re-Aneでの考え方

Re-Aneでは、繰り返す腰痛のご相談を受けたとき、腰だけを見ることはしません。肋骨の位置(リブフレアがないか)、横隔膜と呼吸の状態、お腹の中の圧がつくれているか、骨盤の傾き、そして腰がどれだけ代償しているか。この、呼吸から体幹、腰へとつながる流れ全体を確かめていきます。

腰をほぐすだけでなく、その腰が「支えすぎなくて済む」状態をつくる。呼吸と肋骨、体の中心の支えを取り戻すことが、繰り返す腰痛から抜け出す土台になると考えています。

なお、強い痛みやしびれ、力の入りにくさ、安静にしていても痛む場合は、別の問題が隠れていることもあります。まず整形外科で診てもらってください。

鍼灸整体院 Re-Aneは、目黒駅から徒歩4分、品川区上大崎にあります。慢性的な痛みや不調に対して、痛む場所だけでなく、神経・筋肉・関節・呼吸・姿勢・歩行まで確認しながら施術しています。

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よくあるご質問

Q. リブフレアとは何ですか?

A. 下のほうの肋骨が前に開いて突き出た、肋骨の位置のくせ・姿勢パターンのことです。病気ではありませんが、横隔膜が働きにくくなり、腰痛や反り腰と関わることがあります。

Q. 肋骨の開きが、なぜ腰痛につながるのですか?

A. 肋骨が開くと横隔膜が本来の向きで働けず、お腹の中の圧(腹圧)がつくれません。体を内側から支える力が抜け、その分を腰が肩代わりして支え続けるため、腰に負担が集中します。

Q. 腰を反らすストレッチはいいのですか?

A. リブフレアが背景にある場合、腰を反らす動きは肋骨の開きと腰の反りを強めることがあります。大切なのは、息を吐いて肋骨を内側・下に締められるようにすることです。

Q. 自分でリブフレアか分かりますか?

A. 仰向けや立位で、肋骨の下のふちが前に突き出ていないかが目安になります。ただ、呼吸や腹圧、腰の代償まで含めた状態は、見極めが必要です。


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